MLBが海外アマチュアFA選手との契約解禁

MLBで1月15日=日本時間16日、海外のアマチュアFA選手との契約期間が解禁されたことが発表されました。
ロサンゼルス・エンゼルスはドミニカ出身の16歳デンザー・グスマン選手を契約金$200万で獲得したことが報じられるなど、各球団で次々に契約合意の報道が出ています。
例年通りであれば、2020年の7月2日が契約解禁日でしたが、コロナ禍による特別措置で、契約解禁日が2021年1月15日まで延期されていました。
ちなみにMLBのアマチュアFA選手とは、MLBのドラフト対象者外の選手全てが該当します。
MLBドラフトの対象者とは
1.アメリカ、カナダ、アメリカ領プエルトリコの3か国のいずれかに居住している。
- かつ当該3か国の高校、短大、コミュニティ・カレッジ、大学、独立リーグに在籍する選手
- 選手の国籍は問わない
- 高校生は、卒業有資格選手のみ
2.過去にMLB球団とメジャー契約またはマイナー契約を交わしていない。
3.他国プロ野球でドラフト対象となっていない。
上記の条件が当てはまらない選手は全員、海外アマチュアFA選手に該当します。
つまり、日本の学校に通っている生徒も全員含まれています。
FA=フリーエージェントなので、合意に達すれば自由にMLB球団と契約できると聞くと、夢のある制度とも思えます。
とはいえ、日本人で実際に海外アマチュアFAでMLB球団と契約した例は少ないです。
2012年に大きなニュースとなったのが、NPBドラフト会議直前に、花巻東高校からMLB球団と契約する意志を表明しことです。
当時18歳の大谷翔平選手は海外アマチュアFA選手に該当していました。
ドジャース、レンジャーズ、レッドソックスとの面談を経て、いずれかの球団とマイナー契約する予定でした。
しかし、最終的にはNPBドラフトで強行指名した日本ハムファイターズとの長期に渡る交渉の末、契約合意することになります。
実際にMLB球団と契約した選手で有名なのは、「田澤ルール」のきっかけとなった田澤純一選手です。
当時所属していた社会人野球のJX-ENEOSからNPBドラフトでの指名を事前に拒否し、レッドソックスと3年契約したことが、日本球界からの反感を買いました。
他にも、あまり知られていませんが
- パナソニック所属の社会人でダイヤモンドバックスと契約した吉川俊平選手
- 大阪市羽曳野市に住む当時16歳の結城海斗選手がロイヤルズと7年契約
といった事例があります。