日本でも注目される「投げる科学者」バウアーの自主トレ

先日、3年総額で$1億200万の大型契約でドジャース入団が決まった2020年サイ・ヤング賞投手、トレバー・バウアー。
移籍に関する巨額な年俸やその移籍先が注目を集めましたが、それ以前から注目されているのが「鬼才」「時代の象徴」「オタク」と称されるバウアーのトレーニングです。
中でも、野球のトレーニング研究施設「ドライブライン」での自主トレーニングは、他のMLB・NPBの選手から注目を浴び続けています。
ドライブラインで自主トレーニング
中学時代からトレーニングに興味をもったバウアーは、学校が終わり、宿題や食事を済ませると、家の近くの公園で夜10時ぐらいまで1人で練習をしていたそうです。
朝は5時半に起きて室内プールで泳ぎながらカラダの使い方を研究。
毎日のようにこのルーティンワークを繰り返しました。
全てはメジャーの世界で活躍する為。
中学生であれば、友達と遊ぶ時間があって良さそうなものですが、バウアーはそういった時間をつくりませんでした。
その姿が自他ともに認める「オタク」として映ったのでしょう。
バウアーがドライブラインの開発者カイル・ボディと出会うのは、彼がメジャー入りし、インディアンスへトレードされた直後でした。
当時、自身のカラダやフォームに関して独自に見直しを図っていたバウアーは、野球指導者が集うセミナーに選手でありながら参加。
そこでカイルのプレゼンテーションを聞いたことがきっかけで、ドライブラインに通うようになりました。
日本の好投手たちも注目する自主トレ
ドライブラインでバウアーが使用するギアのひとつがプライオボールというものです。
6種類のボールで、それぞれ色と重さが異なり、150g~2kgまであります。
バウアーの場合、このボールを様々なフォームで壁に投げつけることで、パワーアップだけではなく、指先の感覚や全身の使い方を磨いています。
プライオボールは、ダルビッシュ有投手も使用しています。
オフの自主トレーニングにとどまらずシーズン中の登板当日のキャッチボール前に6つの違う重さを投げ分けることが、彼のルーティーンです。
このルーティーンに変えたことが復調の秘訣とも言われています。
NPBに続き、MLBでも春季の全体練習が始まりコロナ禍の影響は懸念されますが、4月には開幕を迎える予定です。
バウアー投手に限らず、ドライブラインを通じた自主トレを行った選手たちがどのような成果をみせるのか、目が離せません。